保存性が高く手軽に利用できる便利な冷凍野菜ですが、気になるのは生の野菜との栄養価の比較です。
ほとんどの冷凍野菜は「貯蔵中の変質や変色を防ぐこと」、「組織の破壊を防ぐこと」を目的として急速冷凍する前に75~80%程度加熱処理をします。そのためビタミンCは若干減少しますが、栄養価は生の野菜を調理する際の損失と変わらないぐらいだと考えられています。
【 おいしさをそのまま保つコツ 】
「速く」・「一気」の急速冷凍がポイントです。食品の細胞を傷めず、そのままの風味や食感を閉じ込めた状態にするには、食品中の水分のほとんどが凍る-1℃~-5℃の温度帯を30分以内に通過させることがポイントとなります。
■薄く、小さく、小分けにする
たくさんの量を冷凍しようとすると、時間がかかってしまうので、少しずつ冷凍するようにしましょう。それに使う目的にあわせて1回分や1人分に分ければ、必要な分だけを取り出すことができますよ。
■空気にふれないよう、ぴったり密封
ラップに包んで凍らせると食品が固くなったときラップが破れやすいので、さらにポリ袋に入れて保存しましょう。
■冷凍庫の温度を下げる
急速冷凍ができるスペースを確保します。ファン式なら冷気の吐き出し口のそば、直冷式なら冷却板に接したところ。温度調節を「強」か、急冷付きの冷凍庫なら「急冷ボタンを」利用し、熱伝導率の高い金属トレイを使います。
■保存は1ヶ月を目安
冷凍したものは早く使いきりましょう。再冷凍はおいしさや栄養を損ない、細菌も増え不衛生ですので禁物です。
作りすぎたときなどに冷凍しておくと、副菜が足りないときに解凍して手軽に食べられます。フレッシュ野菜と冷凍野菜を上手にとり入れて食卓を楽しみましょう。
[ 食材・料理 ] (2012.10.09 )